
出 産 パート2
入院手続きから戻ってきたパパは、私の父に電話。
明日の朝までには産まれるだろうから、それまで預かってもらうことに。
私は用意された服に着替え、お腹にベルトのような分娩監視装置を装着された。
「40分間測りますからね」ととっても若くかわいい助産婦さんに言われた。
さっきの診察から数分しか経っていないのに、痛みは倍増。なんだか早いぞ。
前回は一度「痛い」という言葉を言ってしまったため、止まらなくなり最後まで大絶叫。
今回こそは頑張るぞと決めたのに、やっぱり痛い〜。
パパに腰を押してもらうのはうれしかったけれど、ディランが
「ママ痛い?産まれるの?」と何度も聞くし、手を握ってくれても
さすがにディランの手を思いっきり握るわけにもいかずジタバタ。
数回陣痛に耐えている間に、陣痛の間隔は3分になり、子宮口が6センチも開いていた。
前回はここまでくるのに何時間かかったことか。やっぱりおそるべし経産婦。
「このままだったらもうすぐ分娩室ですね」と助産婦さん。
そのすぐ後、さっきのY先生登場。
「ん〜たぶん12時までには産まれるでしょう」
・・・へ???どっちなんだよ〜!!!!
12時まで6時間もあるよ〜。
こっちは1秒でも早く楽になりたいの〜。。。
「お父さんが来たから、ディラン預けてくるよ」とパパがディランを連れて駐車場へ。
「ママ、バイバ〜イ」とにこやかに帰るディラン。
陣痛に耐えながらも、1週間は離れ離れのディランが心配で心配で。
「ちゃんとおしっこ、ウンチっていうんだよ」「おりこうさんにしててね」
「ママ赤ちゃん産んだら帰るからね」まだまだ言いたいこと一杯だったけれど
痛いの〜。
一人陣痛室に残された私は、それでもまだメールを打つ余裕があった。
弟に「入院したよ〜。」と
それからどんどん来る陣痛に耐え、時間が6時を回っていた頃、
「8センチ開いてますから、分娩室行きましょう」
きゃ〜うれし〜。もう生まれるのね〜。
ん???でもパパがいないよ〜。
前回は、すぐ隣室の分娩室までも歩くことができなかったのに、今回は陣痛の合間に
歩いていくことに。たった数歩なのに途中で陣痛が来る。
分娩台にあがるのが大変。
やっとのことで横になると、さっきのY先生が再び登場。
「思ったより早かったな」
ボソっと言ったこの一言を聞きのがさなかったぞ〜。
やっぱり先生より助産婦さんの方が正しかったのね〜。
それからもう一人またまた若くてかわいい助産婦さんと、大柄なN先生が分娩室へ。
4人とも手術服みたいなのに着替えてて「いよいよなんだぁ」と実感。
こんなに早く産んじゃうんだ。
痛みがない時は結構平常心の私。
「9センチになりましたから、次の陣痛で破膜しますね」
そっかあ、まだ破水してなかったんだぁ。
陣痛と同時に破膜すると、どぉぉ〜っと羊水が流れでたのがわかった。
羊水は多めときいていたから、さぞかしいっぱいでたんだろうなぁ。
すると「はい、全開です、いきんでみましょうか」と。
思わず助産婦さんに「えっ、もういきんでいいんですか? と聞いてしまった。
だってまだ「ひっひっ、ふ〜、ウン」の「ウン」の部分はほとんどやっていない。
「ウン」というのは、いきみを逃すための呼吸法。
前回はこれが辛くて辛くて・・。なのに今回はもういいんだって。
それにまだ病院に着いて時間経ってないよ〜。
「あの〜もう生まれるんですか」とまたまた聞いてしまった。
「経産婦さんは、進行が早いですからね」
いきみというのは、コツがあって背中を付け、あごをひき、体はよじらない。
前回はこれができなくて、何度いきんでもでてこなかった。
あげくの果てには、先生がお腹を押すことに。
それが今回は、パーフェクトじゃん、って思えるほど上手にできた。
だって、赤ちゃんが下りてくるのがすごくよくわかったもの。
でも、さすがに痛みもピークに達し「痛〜い」と叫んでしまうと
「痛いね、でも上手よ〜」と言われた。
はっきり言って、生んだこともない若いアイドル顔の助産婦さんと男の先生に
そんなこと言われたってうれしくもなんともない。
それどころか「あんたらに何がわかるんじゃい」と叫んでしまいそうだった。
それから数回のいきみで、赤ちゃんの頭がはさまってるのがわかった。
本当に生まれるんだぁ。
「あと一回ですよ」と言われ、無我夢中でいきみ
短くハッ、ハッ、ハッ、ハッと呼吸すると、ヌル〜としたあの感触が。
その瞬間
「オギャ〜、オギャ〜」と。
同時に
「終わったぁぁぁぁぁぁ〜。」
と思ったら
「元気な女の子ですよ」
???????
「女の子・・・ですか?」
・・・・。
思わずもう一度「えっ?女の子ですか」
「女の子ですよ〜」
夢でも見ているのかと思った。だってあれほど回りからも
「男の子のお腹だね」、、安産祈願でも「お宅は男の子」と言われ続けてきて
98%男の子だと思ってたから。
『病院に着いてたった2時間。おまけに女の子』
この事がその後もずっと頭から離れなかった。
陣痛の痛みとおさらばした事の安心感と、女の子を産んだという喜びで
「よっしゃ〜」と小さく何度もつぶやいてしまった。
はさみによる切開はしなかったものの、やっぱり少し裂けてしまったようで
麻酔をしてもらい縫うことに。
麻酔といっても、効きにくい場所らしく、体をよじってしまう程かなり痛い。
でも、もう産まなくてよいということと、やっぱり「女の子」ということのうれしさがこみあげてきて
なんとか耐える事ができた。
すべての処置が終わり、陣痛室に戻るとパパの姿が。
「女の子だよ〜」とパパの腕を叩くと、すごくうれしそうに笑ってた。
「戻ってきたら、陣痛室にいなくて焦ったよ」と。
ディランの時は、初めての子という感動で分娩室の外で涙が出たそうだけれど
今回の彼は・・・泣いていない。
私は2時間はベッドで横になっていないといけないし、ディランのこともあるので
パパには帰ってもらうことにした。
が、結局なんやかんやバタバタし、お義母さんやお父さん、ディランまで
集まってしまった。
でも、こうして無事に
平成15年8月21日 午後6時55分に3000gの
ブレンダを出産したのでありました〜。
その後、夜10時には6人部屋に移動したわけですが
やっぱり興奮して、一睡もできませんでした。
あとがき
出産は2度目でしたが、今回は自分で産んだ〜という感じがしました。
ディランの時は、何もわからず自分の病気も不安で、産んだというより
産ませてもらったという気持ちでした。
何はともあれ、二人とも元気に生まれてきてくれたことに感謝しています。
たぶん、いやきっと、ううん、絶対に3回目の出産はないけれど
こんなに感動するならば、また経験したいなぁとも思えました。
生まれたあとの子育ての大変さに、出産の痛みなんて忘れてしまうけれど
こんな思いまでして産む女性は素晴らしいんだぞ〜と声を大にして言いたいです。