「Fanimecon 99」レポート

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1999年3月19〜21日アメリカ、カリフォルニア州、サンノゼ
このレポートはダイジェスト版です。写真多数、文章2万字以上の完成版は「CHICK 9」(1999年12月発行)に掲載!ぜひCHICKシリーズをご覧下さい。
執筆:おだぎ みを(2004年7月17日改訂)


いざ行かん、ホモの都へ
行く前にタコラに電話した。

「え〜〜〜!サンフランシスコですか?ヤバヤバ…ヤバイですよぉ!
ホモ率ナンバーワンの所じゃないですか!やぶさんお尻に栓して行かないと、ヤバイですよぉぉっ!」

と、やおい女の助言得て出発した。サンフランシスコとは、アメリカで初めて同性愛の権利を唱えた所なんだそうだ。待ち合わせ場所は、空港のターミナルのいつもの所で…前日、いや当日の朝に言われても何とも思わないほど、行き慣れてしまった。私はギリギリまで仕事をしていたので、行く途中で駅弁を買って、ターミナルで堂々とあぐらをかいて食っていた。集合時間になり、15分、30分と遅れて徐々にいつものメンバーが集まってきた。しんぺーさんは来たとたん、口をあんぐり開けて

「…こいつ、弁当食ってるしぃ!これが、向こうへ行ったら大和なでしこズラしてんだからよぉー。」

蛮ちゃんは平然とした顔で

「この程度で驚いてちゃだめよ、この子この前は、ここで原稿描いてたんだから。」
「いぃ!?」
「定規持ってワク線引いてたよ。」
「ど、ど、どーやってひーてんだよっ!?」

………何事も、根性で…。

中華街でジェットコースター
イベント前日
一日かけてサンフランシスコ観光に行った。サンノゼからサンフランシスコまで3〜4時間ほどだ。電車に乗ってみたかったので、行きだけ電車で・・・。まずは路面電車で町外れまで、運転手は女性だ。街路樹には白い花が咲いている、サクラだそうだ。ヤシの木とサクラが交互に植えられている不思議な光景の並木道を眺めながらガタンゴトン・・・。そして、大きな鉄道に乗り換える。駅のホームで、やぶさクーニーが騒いでいる。低い建物がまばらに建っている大地に、一つだけ一際そびえ立っているビルが遙か遠くに見える。ビルのてっぺんには、赤くAの字の看板が・・・。

「あれがアドビ本社だよ!あそこに行くとフォトショップが3千円で買えるんだって!」

やぶさんは天竺を目指す三蔵法師のように、ビルに向かって手を合わせて拝んでいた。『マッドマックス』のイメージを思い出すような、けたたましいクラクション音と共に電車が入ってきた。2階建ての巨大通勤列車だ。車両の先頭の屋根には巨大ラッパが2個ついている、けたたましい音はコレだったのだ。車両はとにかく広い、ボロいが頑丈そうだ。よく見るとメイド・イン・ジャパンの表示がある、が、日本製とは思えないほど、荒い作りだ。なんたって、トイレに入るとドアが閉まらなくなる、という設計ミスとしか思えないようなアバウトな作りなのだ。もう午後なので、乗客はわずかしかいなかった。あまりにもホコリまみれの窓ガラスに、クーニーが悪ふざけをして、指でガラスをなぞってチンコの絵を描いた。発車直前になって、他の客が気づいて車掌に抗議したらしく、車掌はあわててモップとバケツを持ってきて消した。おかげで発車時間が遅れたようだ。

ようやくサンフランシスコの駅に着く、改札を出るとカキ達が花束を持って出迎えてくれた。ゲストの女性達にだけ、花束をくれた。ここでガイナックスの社長の山賀さんと合流。山賀さんはイキナリひかえおろうって感じで携帯電話を見せつけた。まだ発売されて一ヶ月に満たない、ウワサの「iモード」だ、さすが。

ここからタクシーで分乗して、港の側の市場へ、ここがクラムチャウダー発祥の地なんだそうだ。そして『スピード2』『フォレストガンプ』の撮影に使われた場所なんだそうだ。頭上すれすれにはカモメがうじゃうじゃ飛び回っていて、観光客の食べ物を狙っている。まるで浅草寺のハトのようだ。カキと一緒に付き添ってくれている、アリスという女性が私に知らせてくれた。

「ウンコ、ツイテマース。」

ああっ!背中にカモメの糞が・・・!アリスは親指を突き立てて「グッドラック!」と祝福してくれた。アメリカでもウンがついたら運がイイってジンクスがあるんだって。シーフードの店で遅い昼食となった。さすが港町、カニが!生ガキが・・・!しかし、さすが米国、生ガキにケチャップをつけて食べる。ダメモトで、しょうゆを催促してみたら、ちゃんとキッコーマンが出てきた。海鮮物をむさぼり食ってるウチらを横目にカキは怪訝そうな顔をしている。

「カキちゃんは食べないの?」
「クッサーイ!野菜もイヤ。私、肉シカ食ベナイヨー。」

と言いながら付け合わせのパンをちまちまかじっていた。クラムチャウダーを食べる。見た目は巨大シュークリーム、大きさはジャイアント馬場の握り拳くらいの丸いフランスパンだ。そのパンをくり抜いて、パンの器の中にクラムチャウダー(しかも具が大きい)が並々と入っている。お好みでクラッカーを砕いて混ぜて食べる、激ウマだ!食べ終わる頃には、パンの器がしんなりしていて最後まで美味い!

中華街へ向かった。なんだかどの店も黄色っぽく見えると思いきや、どこもピカチュウであふれていた。しかもほとんどパチモノ。そろそろ薄暗くなってきて、みんなも疲れてきた。タバコを吸う連中は、道ばたに輪になってウンコ座りをし、タバコをモクモク・・・。夜の中華街で、派手な女の蛮ちゃん、ニセ金髪のやぶさん、黒いシャツに白い背広「静かなるドン」風の伸平さん、さえないダフ屋のようないでたちの礼さん、黒人のロブ、スゴイ顔ぶれだ!端から見ていて異様な光景だ、通行人も避けて通っていた。

ここで、他のスタッフの人達とも合流、総勢17人くらいになった。スタッフの一人がオススメの中華料理店に自信満々で案内してくれた。アメリカ人が美味いと思う中華はアメリカナイズされてて、辛さひかえめ、みょうに甘ったるい、本場の中華料理ではなくなっていることが多い。やーな予感がした、案の定そうだった。食べ終わって、店を出た。私が戸を開けたとたん、ビターン!と派手な音と共に、カキがジェイソンという中国系の男に、おもいっきりビンタをかましている光景が目の前に飛び込んできた。先に店を出ていたカキ達は、店の前で何かもめてるようだ。一部始終を見ていた真悟君の話では、食事中にジェイソンがカキにちょっかいをだして、胸をもんだとか・・・。カキは「セクシャルハラスメント!」と叫びながら真剣に怒っている。ジェイソンと他の男達は、半分逃げ腰、半分とぼけて、この場をなんとかやり過ごしたいようなそぶりだ。それで、一発殴って双方恨みっこなし、という結果になったようだ。アメリカ人は物事ハッキリしてるなぁと思う。真悟君が真剣につぶやいていた「ビンタ一発で済むんだったら、俺も触ろっかなぁ・・・。」

夜のゴールデンゲートブリッジに向かう。まばらに見物人はいたが、全員ベタベタしてるアベックだった。この場に不釣り合いなウチらの背後に、黒塗りの豪華リムジンベンツがやってきた。ベンツから黒づくめの男が数人降りてきて、ウチらの背後でなにやらカバン?らしき物の受け渡しをやっているようだ。

「な、なんか・・・すぐそこで、絵に描いたようなブツの取引やってるんですけど・・・。」

ウチらは気づいてないふりして、そーっとこの場を立ち去った。帰りはジェイソンが運転する大型バンに乗った。ここは、すべり台なみのスゴイ坂道だらけで有名な所なんだそうだ。坂道を上るとき、すちーぶが「ゴッゴッゴッゴッ・・・」とジェットコースターが上ってゆく音マネをし、下り坂にさしかかったら、両手を上げて「ヒャッホー!」と叫びを上げる。みんなマネをして手を上げ始めた。車内はジェットコースター状態だ。それはど半端じゃない坂道なのだった。しかもジェイソンの運転はヘタクソ、車はバウンドしまくって時折宙に浮く、蛮ちゃんはいささか気分が悪くなってしまったようだった。このジェイソンという男はくせ者だった。ジェイソンいわく、みんな喜んでるからわざと荒い運転をしてやった、と言い張っている。

後日、礼さんが笑いながら話していた「あいつサ、俺に50ドルでおもちゃ売りつけようとすんだよ。でも俺、値段20ドルなの知ってるから断ると、『もう売り切れで、絶対に手に入らない』って、30ドルにまけてきやがったんだ。『もうトイザラスで20ドルで買ったよ』って見せつけてやったら、残念そうに立ち去ったよ。」伸平さんは 厳めしい顔をして「ゲストにモノ売りつけよーとは、ふてー野郎だ!」礼さんはニヤけながらつぶやいた「あいつ、運転も下手だが・・・商売も下手だな。」

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