「A-Kon 10」レポート

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1999年6月5〜7日アメリカ、テキサス州、ダラス
このレポートは雑誌「アニメ批評」に執筆した記事を再構成しました。このレポートはダイジェスト版です。写真100枚以上、文章2万字以上の完成版は「CHICK 10」(2000年8月発行)に掲載!ぜひCHICKシリーズをご覧下さい。
執筆:おだぎ みを(2004年5月13日改訂)


マクロスからポケモンまで
海外オタクのあつ〜い日
アメリカ老舗アニメコンベンション「Project A-kon 10」参加レポート

今や年間20回近く、全米の何処かでおこなわれるほど盛んになったアニメコンベンション。最近では「ポケモン」ブームで家族連れが増え、ANIMEと言うメディアが経済(マーケット)として、徐々にではあるが認識され始めてきた。そんな中、アメリカ最古のイベントでは4千人の客の熱気があふれていた。

ピカチュウとバイアグラは救世主?
日本のアニメは大人気だ。しかし、それはアニメ好きのオタクの世界の中での話で世間一般ではまだまだアニメの認知度は低い。だが「POKEMON(ポケモン)」だけは別格、その人気ぶりは凄い。

トイザラスではプロモーションビデオがガンガンかかっているにもかかわらず商品は何一つ見あたらない。他のマニア向けおもちゃ店も探してみたがキーホルダー3個・・・しかも広東語が書かれている。関係者の話によると出荷直前に横から割り込んで買い占めてしまう業者がいるらしくアメリカ製品がまったく店頭に出回らない状態が数ヶ月も続いているそうだ。

売れに売れまくった通常$24するビデオは十分元が取れたので今や$10まで値を下げた。(ちなみにタイタニック写真集$50→$18)「コロコロ」連載の小野敏広氏のポケモン漫画が英訳され小学館と直結しているVIZ COMICSから続々出版されているが、なんと売り上げが25万部を突破しこれまでトップだった「スポーン」抜いたのだ。アメリカンコミックス(通称アメコミ)の中で日本漫画のシェアはわずか2%に満たないと言われている。このことがどれほどの快挙か解ってもらえるだろうか。

3月17日、新聞にはピカチュウとバイアグラのカラー写真が一面を飾り「本年度最もアメリカ経済と文化に影響を与えた2者」の見出し。ポケモン人気は今後も”伝説”を築いてゆくのかも知れない。
ちなみにアメリカでも日本のアニメは「ANIME」と言う、日本以外のアニメはたとえディズニーであっても「アニメーション」なのだ。ファンはちゃんと使い分けている。

コミケと違うCONの中身
テキサス州ダラスで開催(6月4〜6日)された「Project A-kon 10」。全米で2番目に規模が大きく今年で10年目を迎え、1番歴史のあるコンベンション(以下CON)だ。映画・特撮のCONからアニメ部門を独立させたのが始まり、当時人気だった「プロジェクトA子」をもじって名付けられた。

インターネットなどを通じて知り合ったアニメファン達が全米各地から集まるため空港に近いホテルが会場となる。ホテルをほぼ貸し切りにし泊まり込んで週末3日間をアニメ三昧で過ごす。運営は大学のアニメ研究会などのサークルによってボランティアでおこなわれている。それほどホテルの賃貸料が安いようだ。入場料は前売り$32(3日間)、当日$37。
【写真】会場となるホテル。東館から見た西館の建物。東館と西館の間を数百メートルにおよぶ空中歩道があり、その上を高速道路が通っている。それほど広大で巨大なホテルだ。
【写真】ホテルの駐車場には、あきらかにアニメオタクとわかる車が多数ある。

1日目、午後から客がチェックインし始め7時からオープニングセレモニー、その後ダンパが深夜までおこなわれた。2日目から本格的になり、コスプレコンテスト、バンケット、カラオケ大会(日本のアニソンをローマ字で書かれた歌詞を見ながら日本語で歌う!)3日目、クロージング。これらが大ホールでおこなわれる主な催しだが、他の小ホールなどで、ビデオ上映会、セル画教室、ゲスト(漫画家、アニメ作家、声優など)のパネルディスカッションなど30〜2時間刻みのスケジュールだ。他、朝10〜夜7時まで開かれてるギャラリースペースなどでは、ディーラーズルーム、ゲームルーム、アートショー(イラスト展示&オークション)がある。
【写真】メインホール。準備中なので客はいないが、ここで開会式やコスプレ大会が行われる。

主な内容は
ビデオ上映会
懐かしい物から最近の物まで日本アニメが24時間常時上映している。英語吹き替え、英語字幕、何にもなしと3通りの部屋に分かれている。何にもなしは、日本で現在放映中の作品の録画ビデオだ。

パネルディスカッション
ファンの質問にゲストが答える「デビューしたいきさつは?」「影響を受けた作品は?」のど平凡な質問から「今、日本は不況ですが、アニメ業界に影響はありましたか?」「最近、同人誌は本屋で売られていると聞きましたが同人誌にはどのような販売ルートがあるのですか?」とシビアな質問も。

ディーラーズルーム
アニメの本やグッズを販売。同人流に言うと100スペースくらいの規模。全てアニメショップなどの業者で、所場代は$85。店主に聞けばいつも「まんだらけ」「ジャフコン」の名が上がる他、香港でも仕入れているようだ。相場は日本の価格の2倍近く。
【写真】ディーラーズルーム。最近はバタフライナイフを中心とした武器屋や装飾屋の出店も多くなってきた。

超巨大バタフライナイフに愛撫する、漫画家加藤礼次朗先生。

アートショー
プロアマ問わずイラストをオークション形式で展示販売している。相場はA3のボードに描かれたカラーイラストで$40くらい。ゲストもサイン色紙などを出すこともある$100以上なんてことも・・・。売り上げの一割を手数料としてCONに納める。
内容的に見て日本のコミケを想像するよりは「SF大会」の雰囲気に近いだろう。

「A-Kon 10」レポート

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